アイスクリームと獅子

アイスクリームと獅子

lionなのはわかっているよ

塩田明彦 さよならくちびる ネタバレ感想

三人の物語だった。 ハルとレオとシマの。 誰かの物語ではなくて、この三人の物語だった。 ハルとレオはかつて、お互いがお互いを求めていたんだろうと思う。 だけれどその思いは、どちらの思いも報われることはなかった。 ハルにとってのレオと、レオにとっ…

嬉しいです

雨の中インターンに行った私は偉いし、他にもそういう人たちがいたらその人たちは全員例外なく偉いと思う。 絶対偉いんだからな、誰がなんと言おうと。インターンの帰り道に、グループディスカッションを一緒にした子が「駅まで一緒に帰りませんか」と言って…

ジェンガ

いや、もともと、これと言って好きなものなんて一つもなかったのだ。もっと言えば生きるために、自分が何を好きで何に価値を感じるのか、考えていたけれどやっぱりそんなものはわからない。 たしかにお笑いは好きだ。言葉も好きだ。でもそれがなんなのだ。好…

なんの弊害なんだ

乱れた生活をなんとかしなくてはいけない。 とりあえず、バイトも学校もない日に、何もしたいと思わないのだから、無理やり自分で予定を組む方がいいような気がする。何もせず寝ていたいと思っても結局一日中寝て過ごした自分を責めてしまうのなら意味がない…

生活が乱れる

何を書くことがあるだろう、と思った。 表現欲求だけが肥大化し、表現の術を持たない。 私には、なんの言葉もないのだと。 こうして、言葉を綴るフリをしながら、私の中の感情は、思考は、一ミリも、まったくもって、なのである。 最近の私はバイトがある日…

最近聴いた音楽2019-3

MONO NO AWARE -井戸育ち MVがひたすらノスタルジックな、フィルムカメラのような映像を映し出して、イントロが盛り上がってゆき放たれる「凱旋門の下でも鬼ごっこは可らしい」というラインの素晴らしさよ。 サビの韻の踏み方が気持ちいい。 東京育ちのあの…

「すべてが可能な私の家で」

クリスタルガイザー(水)のキャップってすごく小さいよね。あとボトルがいろはす(水)ぐらいやわらかい。クリスタルガイザーなんだね、クリスタルカイザーだと今の今まで思っていた。水は、硬水の方が好きだ。 羊文学を歌っていると歌詞の鋭さに泣いてしまいそ…

トイストーリー4ネタバレ感想

彼女は大丈夫だ クライマックスシーン、バズがウッディに言うセリフである。*1 彼女はボーのことではなかった。 再度バズは言う。 「ボニーは大丈夫だ」 と。大丈夫、という言葉に、本当に最近よく出会うな、ということを考える。 天気の子のクライマックス…

Step

気が合う人が少ないのは、私自身のせいではなくて世界のせいだと思っている。 世の中はあんまり考えない人で溢れているから。私が考える性格なことも、それが少数派であることも、自分の努力でどうにかなった話ではないし、むしろ多数派の人間の無努力によっ…

君の名は。はハッピーエンドなのか

最初に観たときから三年が経ったが、なぜかその時から年月が経つほど、この映画を観る時のしんどさが増している。 この間久しぶりに観たとき、私はもうずっとしんどくてしんどくて、仕方なかった。 観るのに体力が必要なのだ。夢灯篭が一番しんどい。なぜだ…

向上心

「向上心のない者はバカだ」 と彼女は言った。 私は笑いながら、「それなんだっけ」ときいた。 「Kの言葉だよ」 「ああそうだ、漱石だ」 と私は笑いながら手を叩く。「私はこれを読んだ時めちゃめちゃ共感したんだよ」 と彼女は続ける。 彼女は「社会人にな…

小説とエッセイと

堪らなくなって本を閉じた。 さっき飲んだタピオカ冬瓜茶の甘みがまだ口の中に残っている。まるで口の中で角砂糖がタワーになっているみたいだ。 今、閉じた本くらいの甘ったれた比喩や表現なら私にだって十分できた。 だけど私には小説を終わらせる力がなか…

余裕と憂鬱

教育実習の半分が終わった。憂鬱になることが激減している。 常に目的意識を持ちながら、行動することが好きだ。 ちゃんとやることが楽しい。 ちゃんとやれないとつまらない。でもそれも毎日続けば飽きてしまうのだろうか? 一年生の時は文学も楽しかったよ…

真似

台湾にいます。教育実習です。日本語教師になる気はないけど、そういう専攻を取っているから必修で教育実習がある。 どうせなら海外でやってみたいと思って来た。昨日初めて授業をした。 50分間×3 自分なりに満足できる出来だった。 でも、意外にもそんなに…

2019夏

夏が一番好きだ。 だからと言って、自分から花火大会や海へ行ったり、プールへ行ったり、浴衣を着て祭へ行ったりはしない。じゃあなぜ私は夏が好きなんだろうか。 昨日は21の誕生日だったが、20までとは明らかに思いが違う自分に気がついていた。 20まではな…

万引き家族 雑感

幸せが壊されてゆく。 万引き家族を観ながら、何度かグッと泣きそうになるのをこらえていた。泣くのは何かが違うと思った。ここに描かれているのはどこかで今も起きていることなのかもしれない。かもしれない、としか言えない自分の知識のなさで、泣くのは何…

天気の子 感想

ネタバレ注意。 映画館で天気の子の予告編を観たときに、あまりの美しさに涙が出てきた。 天気の子、めちゃめちゃハードルあがっちゃってるじゃんと思っていたけれど、個人的には君の名は。より好き。 1200円じゃ安すぎませんか、と思った映画は初めてだった…

7/23 セブンルール 立川こはる

男社会の中で生きてゆく。 女には落語は向いていないと言われながらも、原稿用紙40枚以上に想いをしたためて談春の弟子になった立川こはるのセブンルール。女性とか男性とか、日本人とかアメリカ人とか、そういうアイデンティティで評価される世の中に疑問を…

セルフ義務感

高校時代、ギターを弾くかケータイのゲームをするかの二択しか行動の選択肢がない時期があった。 今思えば、それはどれだけの時間を無駄にする行為だったか。 なぜなら私は、ギターを弾きたくて弾いていたわけではないし、ゲームをやりたくてやっていたわけ…

7/24 佐久間宣行のオールナイトニッポン0

オークラさんがゲストで出演した回が最高すぎたので書いておく。 ドリームエンタメレディオだと初回でセルフプロモーションした言葉を、佐久間さんのANNを聴くたびに思い出す。体現されている。殊に今週の、ダッチワイフ職人といじられながらゲスト出演した…

塩田千春展 魂がふるえる

塩田千春展:魂がふるえる | 森美術館 - MORI ART MUSEUM 普段美術館に行っても、大抵「よくわからないなー」って思って終わってしまう。 でも今回は、すごく感覚を刺激されているような気がした。感じるものがあった。まさに「魂がふるえる」というテーマに…

羊文学について書きたい。

羊文学は、モラトリアムを過ごす私たちの代弁者だ、なんて言ったら傲慢だろうか。 青春時代が終われば 私たち 生きてる意味がないわドラマ 羊文学 "ドラマ"(Official Music Video) - YouTubeもうすぐ、モラトリアムが終わる。終わりそうになって初めて、モ…

会話が下手なのだが

人とどうコミュニケーションを取ればいいのかで、まだ悩んでいる。 どうすれば、人とうまく会話ができるようになるのだろう。まず、「話し上手は聞き上手」との言説をなるほど、と思って実践した。今もこれはある程度意識している。 聞く、というのはただ耳…

水族館

一人で閉館間際の水族館へ行った。もともと好きだった場所にどうも居心地の悪さを感じるようになってから、水族館までたどり着くのにかなり遠回りしてきたように思う。本屋に行っても、購買欲がむやみに掻き立てられるだけで、その感覚を味わうほどの余裕が…

記録

今朝、自分がいる世界が、みんながいる世界と同じものなのかがわからなくなった。今ここを歩いている私がいることは確かだった。だが、同じようにここを歩いている幾人もの他人が、本当にここに存在しているのか、という疑いようもないはずの事象を信じられ…

山ちゃんおめでとうございます

山里亮太結婚は幸せでしかなかった。 どうしてだろう、だれかの結婚などいつもどうでも良いと思うことすらないくらい興味がないのに、山ちゃんが結婚したという情報が並びに並ぶツイッターだのワイドショーに心が踊ったのは。 私自身、自分が結婚できないく…

合う人に会いたい

言いたいことがない。ブログをそろそろ更新しようと思って、電車の中で何を書こうかと考えていたんだけど、全く思いつかなかった。 そしてでてきたのが「発信したいことがない」というなんとも情けない話で、ここに発信したいことがないということを発信した…

中村佳穂について書きたい

呼吸の仕方すら忘れてしまう夜がたしかにある。 音楽がワイドショーで特集されると、「〇〇も絶賛!」といったわかりやすいパッケージに詰めて、音楽を圧縮しているような気がする。 そんな言葉には騙されないぞと思いながら聴いていたら、ああ、この音楽は…

鈴木敏夫とジブリ展

に、行きました。 鈴木敏夫の書によって、日本文学とか漢文学の中の一節が現代に蘇る。 言葉を愛していることがその手から伝わってきた。 書の道を抜けてカーテンの向こうに行くと、漫画の月刊誌やら鈴木敏夫の卒論の原稿やら寺山修司の詩やらが本棚に並べら…

いとうせいこう『今夜、笑いの数を数えましょう』雑感

第二夜までは全然知らない人が全然知らない時代の全然知らないものを語っていたので、不勉強の私はあまり面白くなかったのだが、第三夜バカリズムから一気に面白くなって、ずっとウンウンウンウンうなづいて「面白いなあ」と呟きながら読んでいた。 久々の本…