2026年5月31日、嵐が活動を終了した。
2020年12月31日、ラストライブをもって活動を休止していた嵐は今年の3月からコンサートツアーを行い、そのファイナルを迎え、いよいよ活動を終了した。
単なるファイナルコンサートではなく、ツアーである。
幕間のVTRで、彼らが活動を再開してからのファンクラブ会員向けの映像を見ながら言葉を紡いでいく(というニクイ演出である)。
「すごい寂しいと思うの まあもっと言えば悲しいと思うんだけど でもこんな幸せなこともないと思っていて」
私はこれを聞いて、涙が出てこまいと胸の辺りのみずうみがゆらゆらと揺れているのを感じていた。
思っていたことを言い当てられたからではなくて、このライブを象徴するような言葉だと思ったからだ。
5人は最後まで笑顔でいようと努めているようで、彼らの目に映るファンの言葉や笑顔やペンライトの海を私は思っていた。彼らはどんな気持ちでこの美しい景色を26年半の間見てきて、そしてその美しい景色をもう二度と見ないという選択をしたのだろう。
そこにはいろいろな気持ちがあるのだろうけれど、彼らから感じるのは、愛や、感謝という、心のこもった前向きな思いばかりで、それはアイドルだから最後までそうしてくれているのだということでもあって、ああ、私たちはずっと彼らに夢や希望を見せてもらってきたのだな。
でもその夢は、ライブという不思議な場所では現実になり、その瞬間は本当になる。
それは嵐とファンが一緒に作る幸せな時間。
なんて尊いのだろう。
悲しく、寂しく、幸せであるということ。
知らなかった。悲しみと幸福が同居するなんて。
また嵐にひとつものを教えてもらってしまったな。
彼らを見ていて、なんて美しいのだろうと、綺麗だと何度も思った。
彼らが最後に見せた涙は、悲しみや悔しさやそういったものも含んでいたかもしれないけど、別れを惜しむ愛、大きな感謝、ここまでやってこれた感慨、そういうものから来ているように見えた。
夢を見せてきたグループが最後までそれを貫けずに終わっていくさまをたくさん見てきたから、こんなに美しい幕閉じを私はかつて見たことがないから、どう感じたらいいのかずっとわからないでいる。
けれど嵐が歌う歌が、別れを惜しみながらも前に進んでいくという優しいメッセージを歌うから、相手を思いやり慈しむ愛を歌うから、前を向いて笑って生きていくのだ。
私も、いろいろな気持ちは胸を渦巻くけれど、出てくる言葉は温かな光を帯びた思いばかりだ。
泣けるね。
嵐自体が、この混沌としたどうしようもない現代の良心であり希望だった。こんな好きな人に出会う季節二度とないよ。
一人のファンとして、嵐の5人が幸せであることを永遠に祈り続ける。