作れなさについて

私がこのブログに載せている文章はそんなにちゃんとした文章ではなく、まとまりもなく今しゃべったような感じで書いていて、開かれてもないし、構成がちゃんとしているわけでもない。
言葉のクローゼットの中からよく使っている言葉だけ取り出して書いている。「まあ、これでいいか」って一人で外に出る時に適当に服を選ぶみたいに。
もしちゃんとした構成の文章を「作り上げ」ようと思ったら、2000字書くとして6時間は最低でもかかるだろうと思う。それも一気に6時間使って書くよりも、時間を置きながら寝かせながら書くことになるだろう。それが作るということだ。作るのには時間がかかる。
作るのには時間がかかるということを、絵を描き始めてから、痛いほど実感した。一枚の絵を完成させるのに、一体何日かかるのだろう。
比べるものではないかもしれないが、短歌を一首作るのは、早ければ30分もかからない。50首の連作を作るとしたら話は別だが…。
作るということの難しさに打ちひしがれる。
労力を注ぎ込む気力と体力が、何日間も続かないといけないのだ。働きながらそれをやっている人たちのことを、本当に心底尊敬する。
文章だろうがイラストだろうが、むやみやたらに無料でやってもらおうとする人は、多分簡単にできると思っているのだと思う。何時間も何日もかかることを知らないから無邪気にそんなことが言えるわけで、悪意があるわけじゃないんだと思う。
私にはできない、というか、努力する気がないだけだが…。私には作りたいものがそもそもないのだと思えて、まるで絶望みたいだ。
作るにはMPが必要で、仕事をしているだけで終わる頃にはほとんど何もできないくらいにしか残っていない。HPはそれなりに残っているので、ゲームしたり映像作品を鑑賞したり友達と遊んだりすることはできる。
そのようにして疲れた心身を癒すためにコーピングを行なっていたら寝る時間になる。コーピングと仕事を繰り返すだけの人生だ。