アイスクリームと獅子

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lionなのはわかっているよ

今週のお題「雪」

今週のお題

トンネルを抜けるとそこは雪国だったとか、富士の高嶺に雪は降りつつだとか、雪といえばよく文学の題材にされるものである。
春は桜、冬は雪と言ってもいいくらいだ。雪は六花という異称を持つらしい。私の感性の下に桜と雪は似ている。

そうは言っても、私にとって雪は、文学の題材に選べるほどに身近な存在ではない。
私の住む地域では年に1回雪が降れば「今年は降ったね〜」と言い、年に2回降れば「今年は雪多いね〜」と言う。私の記憶では年に2回くらい毎年降っているような感覚であるのだが。
雪が降るという予報がくれば、一週間前からそわそわしだし、いつも気にも留めない週間予報でその日を毎日チェックし、前日にはスーパーで大量の食物を買っておく。
雪が降った当日は、チェーンをつけずに車が走り事故が起こる。

なんにせよ雪に疎い地域に住んでいる。

だが雪が降れば自ずとテンションが上がってしまうものらしい。
朝の光が、積もった雪に白く光って映える窓からの景色は、やはり良い。
雪かきは面倒だし、雪だるまを作ってはしゃぐ歳でもないが、全く何も感じないとか、ただただ嫌に思うということはないようだ。

特に、高校の時、図書館から見える雪の降る光景はいまだに覚えている。
図書室に入って間もない時はまだチラチラと小さな粉のような雪が降っていただけだったのに、30分も経たないうちに大きな花びらのような雪が大量に降ってきた。
ひさびさにこんなに大きな雪を見た。
図書室はストーブが付いていて暖かかったが、外の静かな冷たさを思うと不思議な感覚になった。

雪に疎い、と書いたが、疎いからこそ毎年のように降る雪を、毎年新鮮な気持ちで見ることができる。
冬になれば毎日のように雪が降る地域ではないから、私は雪を儚くて美しいものだと思えるのだろう。

今年はまだ、テンションが上がるような雪を見ていない。