アイスクリームと獅子

ノーライフ、ノーエブリシン!

青い雨

青い雨が降っていた。


クリスマスの時期、木にイルミネーションが巻かれて光っているのを見ると、居心地の悪さを感じるようになったのはいつからだったろう。
居心地の悪さに慣れると、木を見るだけで憂鬱になるようになった。


イルミネーション、それは恋人のいない私にとってなんの関係もない事物。
疎外感。他の国で起こっている出来事。
イルミネーションのことを思い出しても、どうせ自分とは関係がない。


なのに、毎年イルミネーションのことを気にしてしまう自分がいることに気づいた。


気づけば私は友人にラインを送っていた。
「イルミネーション行かない?」




その日は雨が降っていた。
「雨かよ、」と半ば自虐的にグーグルの検索窓に「イルミネーション 雨」と打ち込み検索した。
雨の日は、イルミネーションが倍綺麗に見えることを知った。


渋谷のマルイの時計がカウントダウンを始めた。時計が17時になった瞬間に、金色だった光が一斉に青に変わった。

歩いて行くと、メーン会場的なものが見えた。


ああ、と思った。

幼い頃私はイルミネーションが好きだったのだ。
近所の家が、12月になるとものすごい量のクリスマス飾りとイルミネーションで輝いていた。私は毎年それを見るのが楽しみだった。


水たまりができて、それに光が反射していた。
たしかに、雨の日にしかこれが見れないと考えると、むしろ雨の日の方がイルミネーションは綺麗なのだと実感した。


雨の日、クローンの木に巻かれた偽物の光。
どうしてこんなにも綺麗なのだろう。