アイスクリームと獅子

美しいものが好きです

髪の毛とアイデンティティ

もう随分、髪の毛を切っていない。


私は5歳から常にショートカットだった。


高校生の時は、そのへんの男の子より短い髪をして、それが自分の存在を決定づけるものだと思っていた。


横の髪が顎のラインまで伸びたら、「あー、髪切りたい」と言っては、周りの友達に「えっどこを切るの?」と言われた。



それが今は、後ろ髪が首を隠すくらいには伸びた。



伸ばしたい、わけではない。
ただ、伸びた髪を見て、ショートカットの私しか知らない人が驚けばいいとは思う。

ある一面しか知らないということを、髪の長さなんていうちっぽけなことでしか知り得ない人たちに向けたアンチテーゼ、なんてかっこいい(ダサい)ものではないけど。



でも、そんなものは理由なんかじゃない。
単純に、なぜか、髪を切りたいと思わないのだ。



解放されたいと思う。
自分に付けられた、見えない手錠や足枷、縄をちぎってゴミ箱へポイ。


解放されたいが為に髪を切りたいと思い、解放されたいがために髪を切ろうと思わない。



多分それだけの話だ。