アイスクリームと獅子

音楽・本・映画・徒然

その人が漏れる

大人って、基本的に職業の皮を被ってるじゃん。
わたしももうすぐで成人になるけど、それと大人になることとは、全然違う話。





わたしが見る大人は主に先生と、テレビに映る芸能人の人々、運転手、電車に乗る人、スーパーとかの店員、とか。

みんな、人間性なんかかけらも見えない。その人がどんな人なのかとか。人間らしさみたいなのとか、感情とか。見えなくて、別にそれにはなんの疑問も持たないし、ていうかそうじゃなきゃ困る。

いきなりテレビのドキュメンタリーでもないのに自分について語りだしたり、唐突に泣いたり笑ったり、されては困る。





だけど、芸能人がテレビの収録をするとき、先生が生徒たちに講義をするとき。たまに、数十分に一回くらい、ちらっと人間が見える、人がいる。

それがわたしはとても好きだ。
「あっ、今。」と思う。
職業というものをかぶってその役割を演じている大人たちの、ふとした表情や口調や仕草に、「その人」が見える。人間を感じる。





漏れ出してる何か。
いつそれを感じるのか、それが一体なんなのかはよくわからないけど、何かがその人から漏れ出していることは確かなんだろう。

完璧に職業を演じきれている大人と、たまに「その人」が見える大人。
わたしは断然、後者に惹かれる。
意図せずに、作らずに、ふっと人間が見える。
そういうものに、色気を感じているのだ。